内容、全般
「セサミストリート カリキュラム」は、「セサミストリート」を制作している米国非営利団体セサミワークショップが、 日本の小学校を対象として提供しているカリキュラムです。

「Whole Child (知的発達から情緒的発達、社会性の発達まで、 子ども1人の成長を全体的に支援する)」という教育的アプローチに、 メットライフ財団の助成を受け展開している、子どもたちが夢をえがき、 日々の選択が夢の達成に影響していることを学習する金融教育プログラム 「夢をえがき、計画をたて、行動する:みんなで考えるファイナンシャル エンパワーメント」を加え、子どもたちの学校教科における学力の向上だけではなく、 社会性や情緒的行動、生涯学習における基礎的な資質の育成を目標としています。

ただ単に夢をえがくだけではなく、夢の実現に向かって計画をたて、 日々の行動を考える。そして、えがいた夢を叶えるためにお金や周囲の人々との 付き合い方を学ぶ。そういった生きたライフスキルを、日々の学校生活と関連づけて 学べるカリキュラムです。また、2020年に改定された指導要領でも重視されている 「主体的に学ぶ力」「新たな価値を想像する力」「他者と協働する力」 「多様性を理解する力」などを育むため、アクティブラーニングを中心として、 子どもたちが主体的に、楽しく学ぶことができます。
小学校1年生から6年生までを対象に、各学年12テーマ(全72テーマ)を提供しています。

<テーマの一覧>

1. 夢をえがく
2. 目標をたてる
3. 計画をたてる
4. 行動する
5. 問題を解決する
6. コラボレーション
7. お金の価値
8. 物事の価値
9. 人の価値観
10. 社会的スキル
11. 多様性の理解
12. インクルージョンの実現

全ての単元が45分の授業時間の中で完結するように設計されているため、 各学校やクラスの教育目標や、児童の実態に応じてテーマを選択し、 どんな教科の中でもご利用いただけます。主な対応教科例としては、 総合的な学習の時間、特別活動、道徳などがあります。
72単元分の指導略案、ワークシート、メディア教材の他、教員研修などもご提供しています。
パイロット、導入
カリキュラムの導入にご関心がある場合はセサミストリートジャパン にお問い合わせください。カリキュラムのより詳しい説明および模擬授業や教員研修の調整をいたします。

参考:問合せ後の流れ(学校の場合):
  1. セサミストリートジャパンからご説明にあがります。
  2. セサミストリートティーチャーが児童を対象とした示範授業や、教員を対象とした説明会・教員研修を行います。
  3. 先生方に授業を試用していただく期間を設け、カリキュラムについて深く理解していただきます。
  4. 導入のための話しあいをします。

参考:問合せ後の流れ(教育委員会の場合):
  1. セサミストリートジャパンからご説明にあがります。
  2. 管轄地区の学校へご案内いただき、パイロット校(モデル校)をご指定いただきます。
  3. パイロット校にて示範授業、教員研修、パイロット授業を行い、カリキュラムを試用していただきます。
  4. 導入のための話しあいをします。
導入には、公立小学校1校あたり毎年5万円(税込)のカリキュラム使用料がかかります。

この中には72単元分の指導略案、ワークシート、メディア教材、 1回分の教員研修、 カリキュラムに関連する資材等にご利用いただけるセサミストリートキャラクターの素材データが含まれます。

導入を検討される前に、師範授業や簡単なカリキュラム説明会の実施も承ります(費用は別途応相談)。
戸田市の場合は、自治体での導入となるため、教育委員会の主導で3年かけて導入を進めました。

1年目(2018年1月〜2018年3月):パイロット校を1校指定し、3年生と6年生の2学年で各3時間ずつ授業を実施
2年目(2018年4月〜2019年3月):パイロット校を3校へ増やし、全学年で本実施
3年目(2019年4月〜2020年3月):市内全小学校に向けて導入の準備を開始(教員研修の実施など)
4年目(2020年4月〜2021年3月):市内全小学校で正式導入

導入にあたり、学校ごとの教員研修と、 各学校から代表の先生が出席する夏の研修を実施しました。 夏の研修は、導入後も継続して実施していく予定です。
評価
カリキュラムを導入されている学校からは、以下のような感想が届いています。

児童の感想
・「他の教科と違って、答えのない問題について考えることが楽しい」
・「授業で学んだことを実際の生活に生かすことができる」
・「 (夢を叶えるための計画など)これまで考えたことないことを考えるため、自分の将来の夢を叶えるために役立つ授業だと思う」

教員の感想
・「普段、児童は学習指導要綱で定められた知識を身につけなければならず、自分自身の考えを探求できる余裕がほとんどない。 一方で、セサミストリートの授業では、児童が自分自身の考えを探求し、 将来のために必要なスキルを身につけるための自由度が高く設けてあり、 これまでの伝統的な日本のカリキュラムでは埋めることのできなかった穴を埋めることができると感じる」
・「答えのない課題について、仲間と協力しながら解決していくことの楽しさが、子供たちの生きた学びにつながっていると感じる」
セサミストリートカリキュラムの教材には、セサミストリートを代表するキャラクターたちが登場し、 子どもたちの視点で楽しいストーリーを展開します。子どもたちは、そういったキャラクターたちに自分を投影し、 投げかけられる質問に「自分ごと」として取り組むことができます。

投げかけられる質問に「正解」や「間違い」はありません。 制限がないからこそ自由に考え、意見を発信し、議論ができます。 そういった学習を通して、答えのない問いを考える楽しさや、 自分とは違う考え方に触れる喜びを体験することができます。
その他
セサミストリートカリキュラムの多様性やインクルージョンの授業は、 さまざまなキャラクターが登場するストーリーを用いて、特定の特性や個人 にスポットライトが当たることのないよう設計しています。 例えば、自閉症のジュリアが登場する単元では、特性によるコミュニケーションの 違いに注目するのではなく、「相手をよく理解したコミュニケーションの大切さ」 を伝えるなかで、ジュリアの特性を紹介します。また、指導略案やワークシートの 自由度も高く、子どもたちの学習に最も効果的な方法で授業を実施できるよう、担任の先生方に言葉の選択や伝え方を変更していただくことも可能です。